■05春季生活闘争連合沖縄方針を経営者協会へ提出

 連合沖縄は、2月24日(木)午前、沖縄ハーバービューホテルで沖縄県経営者協会へ「05春季生活闘争に関する要請」を行った。要請には、狩俣会長をはじめ、連合沖縄三役が対応し、経営協は、親泊会長ら三役が受けた。
 
 狩俣会長は、「企業はバブル期を上回る過去最高の収益を上げており、積極的な賃上げをする環境整備はできている。一方で不払い残業が増えており、改善が必要だ」と指摘した。賃上げや雇用の安定・確保など6項目の要請書(下記)提出し、05春闘において経営者の誠意ある対応を強く求めた。



                                         連合沖縄発第40号
                                         2005年2月24日
沖縄県経営者協会
  会 長 親 泊 一 郎 殿

                                      日本労働組合総連合会
                                      沖縄県連合会(連合沖縄)
                                      会 長  狩 俣 吉 正


               2005春季生活闘争における要請


 沖縄県の産業経済の発展に向けた日頃の取り組みに敬意を表します。
 さて、私たちは、先日開催された第33回地方委員会(2005年2月3日)において、「連合沖縄2005春季生活闘争方針」を決定し、賃金引き上げを中心とする春季生活闘争の具体的な取り組みを開始しました。
 私たちは、2005春季生活闘争のメインスローガンを「人間が幸せになれる公正な社会の実現」とし、すべての勤労者が「笑顔で安心して暮らせる日本」を作り上げて行くために、各種課題の前進に向け全力を傾注して取り組む決意です。
 つきましては、県内経済団体のとりまとめ役でもあります貴協会に対し、2005春季生活闘争における主要な課題について、私どもの考え方を別記の通り提起させていただきますので、2005春季生活闘争段階における会員企業への適切なご指導を要請いたします。



【 別 記 】

1.賃金引き上げについて
(1)連合は、地域地場・中小組織の賃金引き上げを中心とする取り組みを「地域ミニマム運動」と位置づけ、「賃金カーブ維持分+格差是正分」の要求目安を設定するとともに、企業業績の良好な企業に対しては、さらに積極的な賃金引き上げ要求を行ないます。
(2) 連合沖縄としては、地域実態ならびに昨春闘の獲得実績をふまえ「5,000円+500円=5,500円」を最低限の要求として目安を示しました。
(3)あわせて、すべての労働者を対象に「企業内最低賃金」の協定化ならびに額の引き上げを求め、その額を月額122,000円(時間額704円)に設定しました。
(4)沖縄県の景気動向は、日本銀行沖縄支店発表の県内金融経済概況よると「全体として緩やかな回復基調が続く」としており、目先のコスト意識にとらわれることなく、業績回復・上昇に貢献している社員の努力に報いることと、社員のさらなるモチベーションの向上に向けた方策として、積極的かつ前向きな賃金引き上げを求めます。
(5)あわせて、各企業における団体交渉においては、労使信頼関係を築きあげるとの展望を持ちつつ、当該企業の経営状況の開示・今後の事業運営の考え方など、誠意を持った労使間論議を行なうことなど、賃金交渉の前進に向けた適切な指導を求めます。


2.最低賃金制度について
(1)最低賃金の目的は、最低賃金法第1条において「事業もしくは職業の種類または地域に応じ、賃金の最低額を保障」することによって、「労働者の生活の安定、労働力の質的向上および事業の公正な競争等の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与する」と定められています。
(2)正規雇用からパート・派遣・契約労働者等へと雇用形態の転換が加速し、結果として低賃金労働者の増加を助長する状況となっています。
 今こそ、最低賃金法第1条の精神をふまえつつ、賃金の底支え機能としての最低賃金制度の役割を果すため、労使協働した取り組みの強化が求められています。
(3)沖縄県最低賃金審議会の論議にあたっては、前各項の考え方を基本に、地域別最低賃金ならびに産業別最低賃金が相互に補完し合い、沖縄県経済の発展に寄与するとの観点にたった対応を求めます。
(4)また、会員企業への最低賃金に関する周知・指導の徹底を求めるとともに、最低賃金法違反事例の調査など、法令遵守の観点にたった取り組みの強化を求めます。


3.雇用の安定・確保について
(1)良質な労働力の確保は、厳しい経営環境の中にある企業にとっても極めて重要な課題であると認識しています。また、社員の年齢構成すなわち世代間のバランスの崩壊が、将来にわたる企業活動に懸念材料として作用することも指摘されており、このような状況を勘案したうえで、積極的な人材確保に向けた対策を行なうことを求めます。
(2)企業の永続的な発展のためには、年齢構成を意識した新規採用の実施ならびに社員に対する能力開発研修等を強化することが肝要であります。
  あわせて雇用の安定を保障することが、社員のモラール・モチベーションの向上につながるとの観点に立った施策を推進することを求めます。
(3)また、雇用の安定・確保の課題については、国・県としての雇用政策の強化を求める取り組みが極めて重要な課題であり、沖縄県労使就職促進支援機構を活用した論議の展開ならびに政策の提起など、労使協働の取り組みをさらに強化していくことを求めます。


4.不払い残業の撲滅について
(1)不払い残業問題が社会問題化していますが、いまだに改善の兆しが見えない状況にあると言われています。不払い残業は労働基準法に違反する行為であり、そのことを強制する行為はもとより、見て見ぬふりをする行為も法律違反・犯罪行為です。
(2)国際競争力を維持するために、不払い残業を容認するかのような経団連の発言は法律違反であり、どのような理屈をつけても正当化できるものではありません。
  不払い残業が発生する理由は何か、恒常的時間外労働・休日労働が発生するのは何故か、当該労使間で改善に向けた取り組みを積極的に行なうよう指導することを求めます。
(3) 不払い残業を撲滅することにより、家庭生活のゆとりも生まれ、青少年の健全な育成にもつながり、さらには雇用機会の拡大にも寄与することとなります。
  一時しのぎのコスト削減より将来を見すえた企業活動の展開へと発想の転換を行なうなど、不払い残業の撲滅に向けた積極的な取り組みの推進を強く求めます。


5.公正なワークルールの確立について
(1) 昨今の企業不祥事の発覚を受けて、企業活動における法令遵守(コンプライアンス)の徹底が声高に叫ばれていますが、残念ながら労働関係法令の遵守の積極的な声は企業側から聞こえてきません。
(2) 労働関係法令と労働協約・就業規則等の遵守は、法令遵守(コンプライアンス)の観点からも同等に取り扱われるべきであり、社員を大切にする企業として発展していくための必要不可欠な取り組みであります。
(3) 公正なワークルールの確立に向けて、全ての法令遵守を基本とする共通の土俵での労使間協議を積極的に行なうことと、労働関係法令等の研修会の合同実施など、労使協働の観点にたった施策の展開を求めます。


6.労働安全衛生の取り組みについて
(1)作業事故が発生した際の家族の悲しみは計り知れないものがあり、さらには企業活動の展開にあたっても、社会的信用の失墜を含めて大きな損失をこうむることは指摘するまでもありません。
(2)社会環境や企業環境が急激に変化するなかで、精神面にストレスを抱える社員が増える傾向にあります。その緩和のためには、メンタルヘルス対策委員会の設置、メンタルヘルス研修の実施、専門医による相談体制の確立など、早期発見(気づき)と事後のサポート体制の整備が必要不可欠です。
(3)「企業は人なり」「安全なくして労働なし」の言葉は、労使信頼関係構築のキーワードであり、企業運営の原点とも言える、作業事故の撲滅・職場環境の整備・メンタルヘルス対策の充実など、労働安全衛生活動の充実・強化に向け積極的に取り組むことを求めます。
                                                  以 上


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