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沖縄の米軍基地負担軽減に向けて
連合沖縄政策シンポジウム「改憲と国防」を開催

  

 2013年7月26日(金)、沖縄県市町村自治会館において、構成組織組合員や一般市民を対象に連合沖縄政策シンポジウム『改憲と国防」を開催した。政策シンポジウムには約200名の参加があり、問題の関心度の高さが伺えた。
 講師には、シンポジウムの題名にもいただいた「改憲と国防」を共著した柳澤協二氏(NPO法人国際地政学研究所理事長)、半田滋氏(東京新聞社編集委員兼論説員)、屋良朝博氏(フリーランスライター)の3氏を招き、憲法9条の改正や集団的自衛権の行使容認など、安倍政権が進める国防政策が国防のために本当に必要なのか、憲法を変えないと国は守れないのかというテーマで個別報告や意見交換を行った。3氏からの個別報告主旨は次の以下のである。

◆柳澤協二氏「改憲の意義不明」「日中関係悪化を米国が懸念」
 なぜ、今、憲法を改正しなければいけないのか?安倍首相が主張する改憲内容は、日本という国が憲法を変えることで何をしたいのか示して得ていない。自民党が改憲でしたいと示していることは、現行の憲法解釈の範囲で出来ているのであるから改憲は必要ない。また、一貫して沖縄の海兵隊については「抑止力」だと主張するが、合理的な根拠の説明はなされていない。米国側は、尖閣諸島をめぐる日中間の紛争に巻き込まれることを懸念したうえで、日本の対中外交のあり方に批判さえしている。尖閣には、軍事的な価値はなく、日本と中国のナショナリズムのぶつかり合う対象となっているだけ。国民の危機意識を煽り、「改憲」に向け利用しようとする最悪な手法、日中関係に更なる悪化に繋がるものでしかなく危険極まりない。

◆半田滋氏「戦前回帰の自民改憲案」「法の下剋上」
 防衛省が公表した「防衛計画大綱 中間報告」には、沖縄の島嶼部に対する攻撃への対応で自衛隊における海兵隊機能の確保が明記された。現在の憲法は国民の自由や権限を守るため国家を制限するものであるが、自民党の改憲案は国家への奉仕を求めるため国民の権利や自由を制限する国家主義であり「戦前回帰」そのものだ。第二次世界大戦後のほとんどの戦争は、集団的自衛権の行使が名目だった。安倍政権が内閣立法で来年にも成立をめざす「国家安全保障基本法」は、改憲しなくても集団的自衛権の行使を可能とするもので、法律によって憲法をなし崩しにする「法の下剋上」が生じる可能性がある。

◆屋良朝博氏「沖縄の海兵隊」の機能検証
 尖閣問題や朝鮮半島有事が引き合いに出され、日米の安全保障上、沖縄の米軍基地は必要だとする論議が、憲法9条を変えようとする根拠となっている。在沖海兵隊の主力部隊は、1年の内9ヵ月を海外に展開し、殆ど沖縄にはいない。また、海兵隊の移送手段である揚陸艦は長崎県佐世保基地にある。本当に、沖縄に地理的優位性はあるのか。MV22オスプレイが普天間飛行場に配備されたが、どうしても沖縄でなければならない合理的な理由は見当たらない。民主党政権時に防衛大臣を務めた森本氏も、「軍事的には沖縄でなくてもいいが、政治的に考えると沖縄が最適地だ」と発言している。これが沖縄の基地問題の実態である。

 3氏の報告を要約すると「国防には現憲法の範囲で十分であり、集団的自衛権の行使を容認して、ことさらに中国や北朝鮮を刺激するのは得策ではない。
 在沖海兵隊に係る機能検証を行い、米軍基地の整理・縮小をはかる。平和を希求し信頼できる国家としてのメッセージの発信が必要である」とまとめられる。
 安倍政権が憲法を変えてまで顔色を伺う米国は、今の対中関係を最重要視しており、日中関係の悪化をしきりに懸念している状況を日本政府も把握していないわけではないだろう。観光や物流等の経済的な視点からしても早期の関係改善を強く望むところだ。シンポジウムへの来場者からも賛同の意見とともに、在沖米軍基地の国外移設・基地機能強化に繋がるオスプレイの追加配備に反対する声が多く上がった。




◆熱心に話しを聞く参加者◆



◆質問を述べる参加者◆



◆質問を述べる参加者◆

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