連合2024平和行動in沖縄を開催

連合は、平和4行動のスタートとなる「2024平和行動in沖縄」を「慰霊の日」である6月23日~24日にかけて現地・沖縄県で開催しました。

【6月23日(1日目):2024平和オキナワ集会】

那覇文化芸術劇場なはーと・大劇場において、「語り継ぐ戦争の実相と運動の継続で恒久平和を実現しよう」をスローガンに「2024平和オキナワ集会」を開催し、全国の構成組織・地方連合会から約900名が参加しました。

 

【第1部】基調講演:「再考・日米地位協定~〝標的の島〟からの警告:米軍、軍拡、憲法、自衛隊~」

 

講師/前泊 博盛 氏(沖縄国際大学・大学院教授 大学院地域産業政策学科、経済学部地域環境政策学科)

講演で前泊教授は「日米地位協定の問題を解決するためには、軍を派遣している国の論理にもとづく現在の「旗国法原理」ではなく、軍を受け入れている国の法に従う「領域主権論」としていくことが必要であり、さらに、日米地位協定の改定に向けては、国民やメディアによる「無視・無関心の壁」、実態を知らない、他国地域協定を知らない「無知の壁」など「8つの壁」を乗り越えなければならないと指摘。参加者に対して傍観者ではなく主体者となって平和を訴えて欲しい」と述べました。

【第2部】平和式典

司 会       小濵 まゆみ(連合沖縄執行委員)

~黙 祷~

主催者あいさつ   清水 秀行(連合事務局長)

地元歓迎あいさつ  仲宗根 哲(連合沖縄会長)

来賓あいさつ    照屋 義実(沖縄県副知事:挨拶代読)

来賓紹介      伊波 洋一(参議院議員)、高良 鉄美(参議院議員)、新垣 邦男(衆議院議員)、屋良 朝博(衆議院議員)

ピースリレー    大野 真人(連合広島会長)

平和アピール    堀川  恵(連合沖縄女性委員長)

式典冒頭に沖縄戦で亡くなられた御霊と世界中で起きている戦争や紛争で尊い命を落とされた方々のご冥福をお祈りし、参加者全員で黙祷を行いました。

 

 

【主催者代表挨拶:清水 秀行 連合事務局長】

主催者を代表し、清水秀行・連合事務局長は「沖縄戦で亡くなられたすべての方々の想いを胸に、本日ご参集の皆さんと、平和の尊さ、戦争の悲惨さを、次の世代にしっかりと語り継ぎ、二度とこのような悲劇を繰り返さないことを、固く誓い合いたいと思います」と平和の重要性を訴えました。

また、沖縄の現状や日本政府の対応に触れた上で「本来、話し合いによる外交努力を積み重ねることこそ、戦争のない、平和で安定した社会を築いていく上での基礎となります。加えて、沖縄に偏った基地の実態や日米地位協定の問題も含めて、地域住民との十分な意思疎通をはかりながら、国や自治体が説明責任を果たすことが極めて重要です。

しかし、それらがいずれも十分にはなされていないことが大きな問題です。連合は政府に対して、国民全体の問題として徹底した議論を重ねるとともに、地域の想いに心を寄せる努力、そして諸外国との外交交渉を強く求めていきたいと思います」と述べました。

未だに多くの問題を抱えていることを、2024平和行動in沖縄を通じて、目にし、聞き、知ることになると思います。ぜひ、それらを家庭や職場や地域に持ち帰り、伝えてほしい。将来にわたって平和運動を継承し、継続していくためには、私たちが語り継いで、次の世代へと確実に繋いでいかなければなりません。決して他人ごとではありません。私たち一人ひとりが平和運動の担い手・発信者となり、この輪を一緒に広げていきましょう」と参加者に呼びかました。

 

【地元歓迎あいさつ:仲宗根 哲 連合沖縄会長】

地元歓迎あいさつで、仲宗根哲・連合沖縄会長は「戦後79年を経過してもなお、米軍基地・米軍専用施設は居座り続け、住民の命と暮らしを脅かす事件、事故も絶えることがありません。基地の整理・縮小どころか、オスプレイ、F16戦闘機の配備など米軍の機能はさらに強化されています。基地周辺では早朝から爆音が鳴り響き、軍用機から窓枠や部品が落下しています。住民の生活はお構いなし、常に命の危機と隣り合わせという状況です。辺野古では、県民の総意を無視して新基地建設が強行されています。果たして、『復帰』とは何だったのか、考えざるを得ません」と語った上で、「『台湾有事への対応』といいながら、防衛費の増大、憲法改正をも視野に入れ、この国は、再び戦争への道に進もうとしていますが、まさに、『新しい戦前』です。断じて許してはならず、過ちを繰り返してはいけない!若者の未来を、夢を奪ってはならない!夢や未来を奪う権限は誰にもありません。あの悲惨な、戦争から、私たちは何を学び、受け継いでいくのか、今一度心に受け止め、人類普遍の願いである『恒久平和』を実現していきましょう」と参加者に呼びかけました。

 

 

  

 

【6月24日(2日目):ピースフィールドワーク】

在日米軍基地の実情や南部戦跡を視察・学習する「ピースフィールドワーク(現地視察学習)」を実施し、474名が参加しました。

各所を説明する「ピースガイド」は、連合沖縄の青年委員会に加え連合大分の青年委員会が担当しました。

A(在日米軍基地)コース(参加:235名)

瀬嵩の浜(辺野古、在日米海兵隊・キャンプシュワブ) → 道の駅かでな(在日米空軍・嘉手納飛行場)→ チビチリガマ → 嘉数高台(中部戦跡、在日米海兵隊・普天間飛行場)

  

 

B(南部戦跡)コース(計121名)

嘉数高台(中部戦跡、在日米海兵隊・普天間飛行場) → 旧海軍司令部壕 → ひめゆりの塔/ひめゆり平和祈念資料館 → 魂魄の塔 → 平和祈念公園/平和祈念資料館

   

 

C(南部戦跡)コース(計118名)

糸数アブチラガマ(入壕) → ひめゆりの塔/ひめゆり平和祈念資料館 → 魂魄の塔 → 平和祈念公園/平和祈念資料館

  

2024平和4行動がスタートしました。連合は、8月の広島・長崎、9月の根室へ平和行動を通じ平和への想いをつなげていきます。

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